楽曲をモチーフにした映画

楽曲をモチーフにした映画

SUPER BUTTER DOGなるバンドが作った曲

こうして見てもらえば分かるとおり、バンドが映画化されるというのはそれだけの価値があるということを、より多くの人に理解してもらいたいという思いから来ている部分が一番強い。勿論ラルクといった90年代から活動している、歴史があるバンドに付いてはもちろんだが、賛否両論の嵐を巻き起こしているセカオワについても、それだけ安定の知名度を獲得しているからこそ、作品として公開するに相応しいと判断されたのだろう。彼らの場合は曲は勿論だが、メディアなどに頻繁に出演しないため、私生活などの素顔がどうなっているか分からないといった、そんな部分が多い。バラエティなどで活躍しているお笑い芸人や全員が同じ顔つきをして、正直誰もが一度は思ったであろう『本当にこれは可愛い部類に位置しているのか?』といったことを連想した多いだけと特典売りさばいて、残ったCDが大量に中古点に流通している多いだけがとりえのアイドルグループなどと違って、アーティスト活動を貫いている人達の様子は中々知れるものではない。だからこそ、バンド映画の題材として、そうした裏側を見せることでより人気を高めていけたらという、そんな思惑も少なからず存在している事は、理解しておこう。

ただバンドといっても必ずしも人気が出るわけではない、出たとしても名前が知れ渡っていないというケースも頻繁にある。そんなバンドを映画化しても一定の需要を見込めないため、映画としては成り立たないだろう。ただ逆にバンドをフューチャリングするのではなく、バンドが制作した楽曲に注目して映画化されるパターンも存在する。バンド映画とは少し赴きは異なるが、バンド作品が映画化されていることを考えれば、そこまでの違いを気にするようなほどではないだろう。

ここで紹介するのは既に解散しているバンド『SUPER BUTTER DOG』というバンドが制作した楽曲、『サヨナラCOLOR』を同名タイトルで劇場映画化された。作品が公開されたのは今から10年ほど前になるため認知している人も少ないと思うので、そこの部分も含めて少し話をしていこう。

作品について

2005年に映画化されたサヨナラCOLORについてだが、これは最近では大河ドラマ『軍師 勘兵衛』で豊臣秀吉を熱演したことでも知られている『竹中直人』氏が主演・監督を務めた作品となっている。さらにヒロインには女優の『原田知世』さんを迎えているのだが、それ以外にも同作品に出演している俳優陣が中々凄い構成となっている。主演者の名前だけ出すと、

  • ・段田安則
  • ・内村光良
  • ・歌手 中島みゆき
  • ・三浦友和
  • ・風吹ジュン
  • ・大谷直子

といったような面々が出ている。同楽曲が同名タイトルで劇場作品になる際、竹中氏が監督を務め、そして楽曲を制作したバンドと懇意の中にあった人々が集ってこの作品は公開されるようになったという。そんな映画作品だが、あらすじがどのようになっているのか気になっている人もいると思うので、少しばかり見ていこう。

あらすじについて

海を臨む病院に勤めている医師の正平の元に、子宮がんを患った未知子が入院してきたところから物語は始まる。2人は初対面ではない、未知子は正平が高校時代に思い焦がれてきた初恋の相手であり、これまで気軽な独り身を謳歌していた正平にとって忘れられない存在だった。しかし未知子当人は正平のことを覚えていない上、彼女には既に恋人がいた。それでも何とか自分の事を思い出してもらおうと、献身的な治療の中で思い出してもらえるように努力するが、当初未知子はそんな正平を邪険にしていたが、治療を介して徐々に心を開いていくのだった。治療が進行して行く中で、ようやく手術を行えるまでに回復することが出来たが、肝心の手術は彼ではなく別の医師が執刀を担当することになる。そうした中で未知子は死ぬことの恐怖を覚える中で、正平は必死に生きる事を諦めないように励ます。そうして向かえた手術当日、オペ室へ運ばれていく未知子は始まる直前に正平と残りの人生を共に過ごしてもらえないかと告げる。驚きながらもその手を握り返す正平だったが、彼にはある秘密が隠されていた。それを彼女に告げることがないまま、手術は始まり、そして予想していなかったクライマックスへと展開して行くこととなる。

バンドではなく、俳優として

SUPER BUTTER DOGなるバンドを知っている人といっても、既に解散して活動していないため知る人はほとんどいないだろう。知名度についても当時を思い出してもそこまで有名だったとは言えない。そんなバンドの楽曲が同名タイトルで劇場作品として映像化されたのも、既に芸能界で活動をしており、ある程度人気などを持っている俳優陣が協力したからこそ映画化にこぎつけることが出来た。このように、必ずしもバンドそのものが劇場作品の題材に扱われることは無くても、制作した楽曲がとあるクリエイターの目に留まってめでたく、というケースもある。

現在は活動していないバンドにとって見れば儲けモンだろう、またどのようにして商業作品として展開されていくのか、まさかこれがそのまま利用されるなんて思いもよらなかった、そんな風に考えられることもあるはずだ。世の中何が起きるかわかったものではないが、こういう展開も面白いといえば面白いのかもしれない。